こんな人にオススメ
- 証券会社への入社を検討している
- 証券会社の働き方を知りたい
こんにちは。hiromitsuです。
私は新卒で日系大手証券会社に営業職で入社しました。
私の入社した証券会社は日本での売上もTOP5以内に入るいわゆる大企業でした。
その企業の名前でネット検索をするとすぐに「激務」というワードや「ブラック」「やめとけ」などのワードが出てきます。
実際に入社してみて感じた”日系大手証券会社”での経験を今回は紹介したいと思います。
この記事で分かること
- 新卒の採用試験で感じた違和感
- 証券会社の社風
- 証券会社はブラックか
- 実際に働いて感じた証券会社の難点
- 実際に働いていて感じた証券会社のメリット
ネットでは様々な意見が書かれていますが、実体験ベースに中立な立場で紹介します。
新卒採用試験で感じた違和感
まず初めに「新卒採用試験で感じた違和感」を紹介します。
新卒採用は大規模なものを行っており、私の同期は全部署含めて500名以上がいました。
入社して気づいたのですが、入社してきている人はほとんどが「MARCH」以上の学歴を持っていました。
そもそもMARCHより低い学歴の人はESが取っておらず優秀なスキルを持っていてもはじかれていました。
学歴をあまりに重視しているがために、スキルのある優秀な人材を取りこぼしていると感じました。
一方で、学歴がある人は正直な話、全くスキルや経験がなくとも、授業を全く受けていなくとも、学業成績が悪くとも入社している人もいました。
もちろんとても優秀な人もたくさんいました!
面接で聞かれる質問も一般的なものが多く準備をすれば対策できる質問が多かったです。
そのため、その場で思考力を問うような質問は少なく「これでは本当に頭の良い人かどうか見極められないのでは?」という違和感がありました。
面接で評価されるポイントも「ガッツを持ってお取り組んだ経験」などであり、頭を使って何かをした経験を語る人は少ないと感じました。
大手証券会社が伸び悩んでいる一つの要因ではないのだろうか?
証券会社の社風
証券会社の社風は自分のいた企業に限って言えば、やさしくて温和な人が多かったです。
年の近い先輩は話しやすく、業務後に飲みにつれていってくれるような人が多かったです。
同期の中もとてもよく、営業成績をバチバチに競うというよりは仲間としてやっていく傾向が強かったです。
ただし、研修中などでは激しい飲み会なども行われるため、そういった人たちが苦手な人は仲良くなりにくいかもしれません。
女の子はとてもかわいい人が多かったです。営業は顔も選考の一部なのでしょうか?
証券会社というとガツガツ営業していくという社風でピリピリしているイメージもありますが、自分の会社はそれほどピリピリしてはいませんでした。
他の証券会社の人に話を聞いてみると、かなりピリピリでバチバチの企業もあるそうなので、面接の中で実際に働いている社員などから話を聞いてみるのもよいでしょう。
証券会社は本当にブラックか?
では、証券会社はネットで言われるように本当にブラックなのでしょうか。
労働時間は適正?
自分は3社の企業を経験していますが、他の企業と比べても労働時間から見るとホワイトかと思います。
朝は自分の支店は7時45分までに出社と朝も早かったですが、8時間以上働いた場合には残業代がちゃんと出ます。
店長などは話が別ですが、残業時間も30時間を超える人は少なかったです。
特に1年目の時には残業もほとんどなく、残業をしようとすると帰らされるというようなこともありました。
2年目から残業も徐々に増えてきますが極端に増えるわけではなく、入社して5,6年は月平均20時間程度の残業ということが多いのではないでしょうか。
ただし、その支店での営業成績が悪い場合などは残業が増えます。
入社する支店にもよりますが、基本的には労働時間の管理は適切にされているといっていいと思います。
評価基準は適正?
まず、賞与については営業成績が考慮されボーナスがアップします。
口座開設数や資産導入数など様々な項目があり、その一つ一つで同期内のランキングがあります。
そのランキングに伴って賞与が増えます。
年収についても、その営業成績によっては1年目から100万円ほど差が開くこともあります。
成績によって評価が変わると聞くと評価基準が適正だと思われるかもしれませんが、そうとも言えません。
なぜなら営業成績を上げやすい支店がある程度決まっているからです。
そもそも世帯数が低い田舎の支店で営業をしている人は口座開設数などは増えにくいです。
どこの支店であるかなどは評価の考慮入っていないため、その点は「?」が浮かびます。
また、賞与以外の基本給などは年功序列の部分が非常に大きいです。
どれだけ成果を上げても、若いうちから昇級を多くできることは少ないです。
そういった部分も含めると、評価基準はもっとより良いものがあるかもしれません。
ただ、頑張りが認められる部分もあるため「悪くはないかな」と思っています。
罵倒などはされてしまうのか?
証券会社のイメージというと営業成績が悪い社員は店長から罵倒をされるなど怖いイメージもあるかと思います。
そのイメージは半分正しいです。
新卒1年目こそほとんど罵倒されることはないですが、2年目以降だとみんなの前で大声を出して怒られる人もいました。
「バカ」や「死ね」などそういった汚い言葉を使うことはありませんでしたが、それほどロジカルではない怒られ方をする人が多かったです。
「なんでもっとできないんだよ!」というような言葉を言われることもありましたが、ロジカルではないですよね。
もちろん店長にもよりますが、そういった体育会系の企業文化は多少あるかもしれません。
とはいえ、怒ったことを必要以上にプライベートに持ち込むなどはしてきません。
飲み会でぐちぐち言ってくるとかはなかったです。
ただし、他の証券会社に入社した人に話を聞いてみると結構ひどい罵倒をされている人もいました。
売上上位の証券会社には罵倒の傾向は弱いと感じましたが、見極めは必要かもしれません。
実際に働いて感じた証券会社の難点
実際に働いてみて感じたここは証券会社にとってもマイナスだと感じた点を紹介します。
効率の悪い文化
大手証券会社はとにかく効率が悪いです。
自分のいたころはネット証券なども、すでに主流になっているにもかかわらず口座開設などを紙媒体で行っていました。
ネット証券が口座開設の情報入力などに10分そこらでできるのに、紙媒体の口座開設は1時間くらいかかることも多かったです。
効率をよくするためのシステムが整っていない印象で、営業員も営業に充てられる時間が奪われておりました。
よく考えると自分の頃は、証券会社はほとんどが紙媒体でESを書いて封筒で送付していました。
「何万人も受けるのに全部人の目でESを確認するのか?」と驚きました。
そういった効率の悪い部分が目立つこともあるため、そういった部分は考慮入れておくことが良いでしょう。
年功序列
前述もしましたが、成果をどれだけ出しても基本給は若いうちに大幅に上がることはありません。
そのため、若いうちにどれだけ成果を上げてもリターンが少なかったです。
そういったこともあって正直なところ1年目の社員はサボっている人が多かったです。
この部分は改善の余地があるのかなと思っています。
働く場所が選べない
営業職の人は働く場所が基本的には選べないです。
新卒で入社した人は希望や出身地関係なく地方などにも飛ばされてしまうことがあります。
前述のとおり支店によっては営業成績を上げにくい部分もあり、そういったところが運要素で決まってしまうのはどうかと思っていました。
また、営業成績を上げれば希望の場所に移動できるというわけではありませんでした。
移動(地域の店舗や部署)の場合にはまずは所属する支店の店長からの承認が必要です。
店長はその支店の営業成績を上げなければならないため、成績の良い営業は手放したくないということもありました。
そのため、毎年移動の希望を出している人が、仕事はできるにもかかわらず、ずっと移動できないということも多かったです。
証券会社の新卒3年目までの離職率の高い一番の理由は働く場所が選べないことだと個人的に思っています。
新卒で地方に飛ばされるのは男子が多いです。女子は行きたい場所に行ける可能性が高かったです。
実際に働いて感じた証券会社のメリット
日系大手証券会社のメリットについても紹介します。
高い給料、手厚い福利厚生
給料は平均よりは非常に高いです。
営業職の方が賞与の成果変動があるため、本社で働いている人よりも高くなる傾向があります。
早い人ですと社会人3年目で年収1000万円を超える人もいました。
また、福利厚生については非常に手厚いです。
家賃補助が聞くと場合によっては1万円程度で10万円の証券会社指定の物件に住むことが可能です。
家賃だけでなく光熱費なども会社負担になり、貯金はしやすい環境でした。
傷病手当なども非常に手厚く、半年ほど働けなくなっても給料が何割か支払われる制度がありました。
若いうちに貯金をしたい人にはオススメです。
良い給与はもらっているはずなのに、飲み会行き過ぎてお金が全然ないという人はいました
ハラスメントへの高い意識
日系大手証券会社ともなると、何か問題を起こしたときに社会に与えるインパクトが大きいです。
そのためか、上司のセクハラやパワハラに対しての警戒心が強いです。
私の所属だけかもしれませんが、上司は女子に話しかけるのが怖いと言っていて後輩の女子社員に業務以外で話しかけない人も多くいました。
それほどまで高い意識がありました。
質の高い同僚
同期の数は500名ほどおりました。
その中には様々な経歴を持つ人がおり、そういった人たちと若くして仲良くなれることは非常に大きなメリットです。
一緒に起業をする人もいましたし、転職した今でも仲良くしてくれる友達ができやすいです。
そういった関係を作れることは証券会社に入社するうえで、一番のメリットかと思います。
資産形成への知識
業務自体が金融商品を扱うため資産形成への知識がつきます。
資産形成の知識を若くして手に入れることができれば、10年、20年たった時に資金に大きな差がでます。
一方で、証券会社で働く人は自由な株取引などができないため、その資産形成の知識を活かしきれないのは歯がゆいですが。
知識は転職しても活きるものですので、転職後も自身の財産になります。
転職の選択肢がある程度広い
日系大手証券会社は転職する場合の経歴において、企業からの信頼が大きいと感じます。
「大手の証券会社が内定を出したなら、能力が極端にないということはないよね」という印象を志望企業が思ってくれることが多いです。
そのため、今後にもつながりやすいと思っており、私自身も日系大手証券会社から外資系コンサルティングファームに転職を割とすんなり行えました。
そういった部分で、選択肢を残しながら入社できることは、キャリアプランの変更などへも臨機応変に対応できるのかなと思います。
まとめ
今回は日系大手証券会社へ実際に入って感じた実情を紹介しました。
もちろん日系大手証券会社の企業ごとに違う部分もあるかと思いますが、同様の傾向はあるかと思います。
(日本での売上Top5位くらいまでは同様の傾向があるかなと、それ以降は全然話は違う印象です。)
個人的には日系大手証券会社は非常にいい企業だと思います。
お金と知識と仲間を得られる企業になるためオススメの企業です。
もし自分に合わないと思っても、転職先の選択肢も多いためやり直しも効きやすいです。
皆様のお役に少しでも立てられれば幸いです。
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